病気について

その他の病気

無痛性甲状腺炎

無痛性甲状腺炎は、何らかの原因により甲状腺に炎症が起こり、甲状腺が破壊されることにより中に蓄えられていた甲状腺ホルモンが血液中に漏れ出て、急激に甲状腺ホルモンが高くなる病気です。ホルモンが高くなると、多汗、暑がり、手の震え、動悸、体重減少などの症状が現れます。その後、平均で2か月以内に自然に甲状腺ホルモンは正常に向かいます。さらに甲状腺ホルモンは一時的に低くなり、最終的に元の状態に戻ります。一時的な甲状腺ホルモン低下の時期のない方もあります。 無痛性甲状腺炎 無痛性甲状腺炎が起こる誘因として、出産、ストレス、ヨードの過剰摂取、不整脈治療薬などが知られていますが、はっきりとしたきっかけのない方もあります。無痛性甲状腺炎は、もともと橋本病を持っている方によく起こる現象ですが、橋本病を持っていない方にも起こります。
甲状腺ホルモンが高くなる別の病気であるバセドウ病との違いは、TSHレセプター抗体が高くならない、バセドウ病に見られる目の変化が起こらない、治療しなくても自然に元に戻るという3点です。

治療について

自然経過でもとに戻る病気ですので、基本は経過観察です。甲状腺ホルモンが高い時期に動悸がつらい場合は脈を鎮める薬を服用します。甲状腺ホルモンが低い時期は、多くの方ではあまり症状はありませんが、ホルモンの低下が重症の場合は一時的に合成甲状腺ホルモンであるT4製剤(商品名;チラーヂンS)を服用してホルモンの不足を補います。最終的に正常の甲状腺機能まで回復せずに、甲状腺ホルモンが低いままで留まる場合があり、このときも甲状腺ホルモン剤を服用することがあります。
甲状腺ホルモン剤は体内にもともとある甲状腺ホルモンと同じものであり、適切な量を内服している限りまず副作用はありません。