Q24 バセドウ病と診断されました。日常生活はどのようにすればいいでしょうか?

A24 バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰になるために、発汗が異常に増える、暑がり、手の震え、動悸、食欲増加、体重減少などの症状が現れる病気です。抗甲状腺薬(メルカゾール、プロパジール、チウラジール)の内服を開始した方の日常生活での注意点をあげました。

[解説]
●抗甲状腺薬を忘れずに内服することと副作用に注意すること
抗甲状腺薬を指示通りに内服しないと甲状腺ホルモンの過剰がなかなか改善せず、症状も取れません。改善傾向が見られていても3- 4日内服を忘れると急に悪化することがあります。また指示されたとおり抗甲状腺薬を内服していないと、薬の量の調節が難しくなります。抗甲状腺薬の副作用は、内服を開始して3か月以内に起こることがほとんどで、特に2か月間は注意してください。頻度の高いのは、かゆみや発疹など軽度のものです。まれですが、生命に関わる副作用が起こることもあります。そのひとつが無顆粒球症で、白血球の中の「顆粒球」が極度に減少して細菌に感染しやすくなります。急性扁桃腺炎を起こし、さらには全身性の感染症に進行します。急にのどが痛くなり、高熱が出てきたら、白血球検査が必要です。

●日常生活全般としては
甲状腺ホルモンが正常になるまでは、睡眠時間を十分にとり、規則的な生活が望まれます。ゆとりを持った行動をとることが大事です、例えば10分早く出勤する、重いものを持って歩かない、買い物から帰って家事をする場合にも少し休んでからするなどです。この病気は精神的ストレスにより悪化することが知られています。社会生活を送っている以上、ストレスから逃れることはできませんので、同じ事柄でもストレスと感じないもののとらえ方、身の処し方が必要です。

●仕事については
甲状腺ホルモンが高い間は心身に負担のかからないような配慮が望まれます。ハードな肉体労働の方は可能であれば一時的に負担の軽い作業への変更を申し出てください。事務作業でも長時間で密度の高い仕事の場合は勤務時間を減らしたり、適度な間隔で休憩を入れるなどの対処を考えてください。

●運動については
甲状腺ホルモンが高い間は激しい運動は控えてください。特に本格的な競技スポーツは避けるべきです。甲状腺機能が正常に戻ったら、軽い運動から始めて徐々に体をならしましょう。甲状腺機能が正常で安定して、体力も元に戻れば運動の制限は一切ありません。

●嗜好品については
喫煙については、喫煙者のほうに眼球突出が多い、病気が治りにくいというデータがありますので、ぜひ禁煙してください。アルコールはバセドウ病の治療経過には直接影響しませんが、甲状腺ホルモンが高い間は酔わない程度のほどほどに控えましょう。

●海藻類については
「海藻類は食べない方がいいでしょうか」とよく質問を受けますが、特に制限する必要はありません。海藻類に含まれるヨードは甲状腺ホルモンの材料のひとつですが、ヨード摂取を制限したほうが治りやすいという明らかな証拠はありません。現時点では海藻類は過剰にはとらないように心がけるという程度でいいでしょう。